ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違いは?安価で美しいエシカルジュエリーの選び方

大切な記念に贈るジュエリーは美しさだけでなく、自分の価値観に合った選択をしたい -そんな思いを持つ方が近年ますます増えています。特に「ラボグロウンダイヤモンド」と「モアサナイト」は、天然ダイヤモンドに代わる新しい選択肢として注目されており、価格、品質、環境への配慮といった面でそれぞれに魅力があります。

ただ、人工的に作られた宝石という共通点がある一方で、素材の違いや輝きの特性、エシカルな背景など、知っておくべき違いがたくさんあります。「見た目は似ていても、どっちが自分に合っているの?」そんな疑問を抱えている方も少なくありません。

この記事では、ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違いを見た目・成分・価格・環境負荷など多角的な視点からラボグロウンダイヤモンド専門店Mogami jewelryがわかりやすく解説します。

 

ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違い

ジュエリーを選ぶとき、多くの人が重視するのは見た目の美しさだけではありません。価格や品質はもちろん、近年では「環境へのやさしさ」や「生産の背景」まで意識する方が増えています。そうした中で注目されているのが、ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトです。

どちらも天然のダイヤモンドに代わる選択肢として知られていますが、見た目や素材、環境への配慮など、実はさまざまな違いがあります。ここでは、両者の違いを3つの視点からわかりやすく解説し、どちらが自分に合っているかを判断するヒントをお届けします。

 

見た目や輝きの違い

ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトは、どちらも透明で美しい輝きを持つことから、ぱっと見ただけでは区別がつきにくいこともあります。しかし、それぞれの輝きには特性の違いがあります。

項目

ラボグロウンダイヤモンド

モアサナイト

輝きの質

上品で控えめな光

強く華やかな虹色の輝き

分散率(ファイア)

約0.044

約0.104(ダイヤモンドの約2.5倍)

向いている人

落ち着いた輝きを求める方

ゴージャスで目立つ輝きが好みの方

 

素材と成分の違い(炭素と炭化ケイ素)

見た目は似ていても、科学的な構造はまったく異なります。ラボグロウンダイヤモンドは炭素の結晶体で、天然ダイヤモンドと同一の物質です。人工的に作られているとはいえ、成分・構造ともに本物のダイヤモンドと変わりません。

炭化ケイ素は宇宙由来の鉱物として発見された希少性のある物質で、非常に硬く耐久性にも優れています。そのため、日常使いにも安心です。

項目

ラボグロウンダイヤモンド

モアサナイト

素材の成分

炭素(C)

炭化ケイ素(SiC)

科学的分類

ダイヤモンド(純炭素)

合成宝石

天然との違い

天然と同一成分・構造

成分・構造ともに異なる

硬度(モース硬度)

10(最高レベル)

9.25(非常に高い)


エシカル性と環境負荷の違い

ジュエリー選びにおいて「エシカル(倫理的)」であるかどうかを重視する方が増えています。ここでの「エシカル性」とは、児童労働や過酷な労働環境を伴わないこと、環境への負荷が少ないことを指します。

ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトは、どちらも採掘を必要としないため、天然ダイヤモンドに比べて環境への配慮が高い選択肢です。ただし、製造過程で使用する電力や生成プロセスには違いがあります。 

項目

ラボグロウンダイヤモンド

モアサナイト

採掘の有無

不要

不要

児童労働リスク

なし

なし

製造時のエネルギー消費

多い(高温高圧を使用)

少ない(比較的簡易な工程)

環境負荷

天然より低いが、電力消費は多め

非常に低い(エネルギー効率が高い)

エシカル度の評価

高い(再生可能エネルギー使用ブランドもあり)

非常に高い(製造過程が簡素)

ラボグロウンダイヤモンドとは

ダイヤモンドと聞くと、何億年もの時をかけて地中深くで育まれた天然石を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし近年では、天然とほぼ同じ成分・構造を持ちながら、人工的に作られる「ラボグロウンダイヤモンド」が注目を集めています。

この新しい選択肢は、見た目や品質だけでなく、環境や倫理への配慮からも関心を集めており、ジュエリーの在り方そのものを変えつつあります。ここでは、ラボグロウンダイヤモンドが「人工ダイヤモンド」と呼ばれる理由や、天然ダイヤモンドとの違い、そしてエシカルな観点での価値についてわかりやすく解説していきます。

Mogami jewelryのラボグロウンダイヤモンド >>

 

人工ダイヤモンドと呼ばれる理由

ラボグロウンダイヤモンドは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれていますが、この呼び名に対して「偽物なのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、ラボグロウンダイヤモンドは見た目だけでなく成分や構造まで天然のダイヤモンドとまったく同じです。

違いは「どこで生まれたか」という点だけです。天然ダイヤモンドは地球の深部で数億年の時を経て形成されますが、ラボグロウンダイヤモンドはそのプロセスを人工的に再現して実験室(ラボ)で育てられます。

生成方法には、HTHP法(高温高圧法)とCVD法(化学気相蒸着法)という2つの主な技術があり、どちらも炭素からダイヤモンドを育てるという点では天然と同じ原理に基づいています。

そのため、見た目や物理的な性質では天然と区別がつかず、鑑定機関でもダイヤモンドとして正式に認定されます。「人工」とはあくまで製造方法を指しており、品質の低い模造石とは一線を画す存在です。

 

天然ダイヤモンドとの違い

ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドは、見た目も成分も同一ですが、大きく異なるのはその「背景」にあります。

まず生成時間の違いが挙げられます。天然ダイヤモンドは地球内部で数億年かけて結晶化しますが、ラボグロウンダイヤモンドは数週間から数ヶ月で完成します。その分、採掘のための大規模な地形破壊や人力作業が必要なく、サステナブルな生産が可能です。

また、価格面でも大きな差があります。ラボグロウンダイヤモンドは同じカラットや品質でも、天然の約30〜50%ほどの価格で購入できることが一般的です。そのため、より大きく美しい石をリーズナブルに選びたい方にも人気があります。

品質面においても遜色はありません。むしろ、実験室で管理された環境で育てられるため、インクルージョン(内包物)の少ない、高純度なダイヤモンドが得られやすいという利点があります。

項目

ラボグロウンダイヤモンド

天然ダイヤモンド

成分・構造

炭素(天然と同じ)

炭素(天然由来)

生成場所

実験室(人工環境)

地球のマントル内

生成期間

数週間〜数ヶ月

数億年

環境負荷

小さい

採掘による自然破壊の懸念あり

価格

天然の約半額以下が一般的

高価格帯

内包物

少ない傾向

多いものも存在


エシカルな素材としての注目度

ラボグロウンダイヤモンドが多くの人から支持されている大きな理由のひとつが「エシカルである」という点です。エシカルとは、人権や環境に配慮した倫理的な選択を意味します。

天然ダイヤモンドの採掘には、大規模な土地の掘削が伴い、生態系への影響や土壌汚染が問題視されてきました。また、過去には「コンフリクトダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)」と呼ばれる、内戦の資金源となる採掘が行われていた歴史もあり、購入時に不安を抱える方も少なくありません。

一方、ラボグロウンダイヤモンドは採掘を行わないため、自然環境へのダメージが非常に少なく、人権問題とも無縁です。近年では製造時の電力を再生可能エネルギーに切り替える企業も増えており、より高い倫理性を持つ製品も登場しています。

そのため、環境や人へのやさしさを重視する人々にとって、ラボグロウンダイヤモンドは理想的な選択肢となっています。価格や品質に加えて、「誰かを傷つけない」という安心感も、ジュエリー選びには大切な要素です。


モアサナイトとは

モアサナイトは、ダイヤモンドの代替石として近年急速に注目を集めている宝石です。外見が非常に似ていることから、人工ダイヤモンドと誤解されることもありますが、実際には異なる成分を持つ独立した宝石です。

見た目の美しさに加え、輝きの強さや耐久性、さらにはエシカルで環境にやさしい製造背景など、多くの魅力を兼ね備えています。この章では、モアサナイトがどのような宝石なのかを正しく理解するために、よくある誤解や特徴、そして実用性の高い性質について詳しく解説していきます。

ジュエリー選びに迷っている方にとって、納得できる選択の手がかりとなるでしょう。

 

人工ダイヤモンドと誤解されやすい理由

モアサナイトは見た目がダイヤモンドに非常によく似ているため、人工ダイヤモンドと誤解されることがあります。しかし、これは正確ではありません。人工ダイヤモンドとは、天然ダイヤモンドと同じ炭素から人工的に作られた「ラボグロウンダイヤモンド」のような宝石を指します。

一方、モアサナイトは次のような特徴を持っています。

  • 主成分は炭化ケイ素(SiC)

  • 科学的にはダイヤモンドとは異なる鉱物

  • 外見はよく似ているが構造がまったく異なる

  • 宝石としての分類は「合成宝石」

つまり、モアサナイトはダイヤモンドの代替品ではなく、独自の価値と魅力を持つ宝石です。見た目は似ていても、成り立ちや構造がまったく異なる点を知っておくことが大切です。

 

モアサナイトの特徴と利点

モアサナイトには、価格以上の価値を感じられる多くの利点があります。特に以下のポイントは、天然ダイヤモンドやラボグロウンダイヤモンドにはない魅力です。

  • 輝きが非常に強い(分散率がダイヤモンドの約2.5倍)

  • 価格が安い(天然ダイヤモンドの1/10程度)

  • 採掘を必要としないため環境にやさしい

  • 安定供給が可能で品質も一定

  • 全て人工生成なので出所が明確で安心

これらの点から、モアサナイトはエシカルでコストパフォーマンスに優れたジュエリーを探す方に最適な選択肢となっています。

 

モアサナイトの輝き・硬度・耐久性

モアサナイトは、美しさだけでなく実用性にも優れています。日常的に使うジュエリーとしてふさわしい強度と耐久性を兼ね備えているのが特長です。

具体的には以下のような性能を持っています。

  • 輝き(分散率):約0.104でダイヤモンドの約2.5倍

  • モース硬度:9.25(非常に硬い部類でサファイア以上)

  • 耐久性:割れにくく、日常使用に適している

  • 傷つきにくさ:表面硬度が高く、光沢が長持ちする

これらの特性から、モアサナイトは婚約指輪や結婚指輪など、長く身につけるジュエリーにも十分な品質を備えています。


価格の違いから見るジュエリー選びのポイント

ジュエリーを選ぶうえで、見た目の美しさと並んで多くの人が気にするのが「価格」です。特に、ラボグロウンダイヤモンドやモアサナイトといった新しい選択肢に注目が集まる理由のひとつには、天然ダイヤモンドに比べて手の届きやすい価格帯があるからです。

ただし、価格の違いだけで判断してしまうと、自分の価値観やライフスタイルに合わないジュエリーを選んでしまう可能性もあります。ここでは、ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの価格相場を比較しながら、それぞれの費用対効果や、価格だけにとらわれない選び方のポイントについてわかりやすく解説していきます。

 

ラボグロウンダイヤモンドの価格帯

ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと同等の品質を持ちながら、価格を抑えられる点が大きな魅力です。これは、採掘を必要とせず、実験室で安定した環境下で生産できることによってコストを抑えられるためです。

たとえば、1カラットのラボグロウンダイヤモンドは、おおよそ15万円から40万円程度で購入できます。品質のグレードによって価格は異なりますが、Gカラー・VS2クラスといった評価の高いダイヤモンドでも、天然物と比べると約30〜50%の価格で購入可能です。

天然で同等のグレードを選ぶ場合、60万円から80万円前後かかることを考えると、ラボグロウンは非常にコストパフォーマンスに優れた選択肢といえます。そのため、大きさや品質に妥協したくないけれど予算に制限がある方にとっては、現実的かつ満足度の高いジュエリー選びができる素材だといえるでしょう。

 

モアサナイトの価格帯とコスパ

一方のモアサナイトは、ラボグロウンダイヤモンドよりもさらに手の届きやすい価格帯が魅力です。生産コストが比較的低く、また安定して人工生成できることから、非常にリーズナブルな価格で提供されています。

1カラットあたりの相場は、グレードにもよりますが2万円から5万円程度。高品質なものでも10万円を超えることはあまりなく、天然ダイヤモンドの1/10以下で購入できることも珍しくありません。価格が手頃でありながら、モアサナイトは見た目の美しさや輝きも十分にあり、ダイヤモンドと見分けがつかないほどの高い透明感と強い光の反射を持っています。

さらに、耐久性や硬度にも優れており、日常使いにも安心して選べる点も人気の理由です。エシカルで安心感があり、美しさにも妥協したくないという人にとって、モアサナイトはまさに価格と品質のバランスが取れた理想的な宝石といえるでしょう。

 

価格だけで決めてはいけない理由

ラボグロウンダイヤモンドもモアサナイトも、高品質でありながら手頃な価格が魅力です。しかしジュエリーは単なる商品ではなく、身につける人の想いや価値観が表れるものです。だからこそ、「安いから」という理由だけで選ぶと、あとになって後悔することもあります。

たとえば、日常的に使いたいのか、特別な日に身につけたいのかによって、適した素材は異なります。見た目の好みや輝き方、誰かに贈りたいという気持ち、将来的に資産価値を重視するかどうかも大切な視点です。

ラボグロウンダイヤモンドは、落ち着いた輝きと本物のダイヤモンドとしての信頼性を兼ね備えています。鑑定書が付くことも多く、将来譲ることを考えている方にも安心です。一方、モアサナイトは鮮やかな輝きと環境負荷の少なさが魅力で、気軽にジュエリーを楽しみたい人に向いています。

価格は重要な判断材料のひとつですが、自分の価値観やライフスタイルと照らし合わせたうえで選ぶことが大切です。


ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトのどちらを購入するべき?

ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違いを理解しても、実際にどちらを選べば自分に合っているのか判断に迷う方も多いのではないでしょうか。見た目の輝き、価格、エシカル性、将来的な価値など、ジュエリー選びにはさまざまな視点があります。

ここでは「どんな人にどちらが向いているのか」を具体的に整理し、あなたの価値観や目的に合った最適な選択ができるようにご案内します。ライフスタイルや気持ちにフィットするジュエリーを選ぶためのヒントを見つけてください。

 

輝きやデザインを重視する人に

見た目の華やかさを求める方には、モアサナイトがおすすめです。特に輝きに関しては、分散率が非常に高く、虹のような多彩な光を放ちます。一方で、上品で洗練された印象を求める方にはラボグロウンダイヤモンドが向いています。天然ダイヤモンドと同じ構造を持ち、控えめで落ち着いた輝きが特長です。

以下のように、輝きの質には違いがあります。

比較ポイント

モアサナイト

ラボグロウンダイヤモンド

輝きの印象

強い虹色のきらめき。目を引く華やかさ

白く落ち着いた光沢。上品な輝き

分散率(光の分解力)

約0.104(ダイヤモンドの約2.5倍)

約0.044(天然ダイヤモンドと同等)

デザイン傾向

カジュアル〜個性派まで幅広く楽しめる

シンプル・フォーマルな場に適したデザインが多い


価格やエシカル性を重視する人に

価格を抑えつつエシカルな選択をしたい方にはモアサナイトがぴったりです。ラボグロウンダイヤモンドもエシカル性の高い素材ですが、価格はモアサナイトより高くなります。

それぞれの特徴を比較すると次の通りです。

比較ポイント

モアサナイト

ラボグロウンダイヤモンド

価格帯(1カラット)

約2~5万円

約15~40万円

エシカル性

採掘不要・電力消費も少ない

採掘不要・企業によっては再エネ活用あり

コスパ

非常に高い

高品質な本物ダイヤを手頃に入手可能

環境負荷

極めて低い(製造時のCO₂排出が少ない)

天然より低いが、エネルギー消費はやや多い場合もある

つまり、「とにかく価格を抑えたい」「環境への配慮を重視したい」方にはモアサナイトが、「品質にもこだわりたいがエシカルにも配慮したい」方にはラボグロウンダイヤモンドが適しています。

 

受け継げるジュエリーを探している人に

世代を超えて使い続けたい、子どもやパートナーに受け継ぎたいと考える場合には、ラボグロウンダイヤモンドが適しています。ダイヤモンドと同等の硬度や耐久性があり、ジュエリーとしての資産性や象徴的な価値も持ち合わせています。

以下の観点で比較できます。

比較ポイント

モアサナイト

ラボグロウンダイヤモンド

硬度(モース硬度)

9.25(高硬度で耐久性あり)

10(天然ダイヤと同等の最高硬度)

輝きの持続性

長期間維持しやすい

非常に安定しており、経年劣化が少ない

鑑定書の有無

ブランドにより異なる

一般的にGIA等の鑑定書が付きやすい

資産・贈与向け

あくまで装飾品

「ダイヤモンド」としての社会的価値が高い

そのため、形式的な価値や記念としての意味を重視する方にはラボグロウンがおすすめです。一方、気軽にファッションとして楽しむならモアサナイトでも十分満足できるでしょう。 

 

まとめ


ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違いについて解説してきましたが、どちらを選ぶべきかはあなたが何を重視するかによって変わります。ダイヤモンドと同じ成分を持ち、上質で上品な輝きを備えたラボグロウンダイヤモンドは、「本物のダイヤモンド」にこだわりたい方や、将来受け継げるジュエリーを探している方に向いています。

一方、強い輝きと圧倒的なコストパフォーマンスを持つモアサナイトは、環境にやさしく価格も抑えたい方におすすめです。どちらも採掘を伴わないエシカルな選択肢であり、地球環境や人権に配慮した持続可能な価値観を大切にする現代のジュエリー選びにふさわしい素材です。

あなたの価値観やライフスタイルに寄り添うジュエリーを選ぶことで、単なるアクセサリーを超えた「自分らしさ」を表現することができます。大切な人への贈り物や人生の節目に、自信を持って選べるエシカルジュエリーを。あなたの想いに最適なひと粒が、きっと見つかります。

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